ひたちなか市の学習塾・進学塾・個別指導塾 受験予備校常勝の吉村仁です。
保護者の方との面談の時の話です。
子どもが中学生の時に、受験予備校常勝の講習を受講したいということで、講習生として塾に来て、気に入ってくれてその後入会して、茨城工業高専を受験して合格して、通学している高専生の保護者の人が、 高専の先生との面談の時に高専の先生から
「部活って趣味ですよね?」
と言われて、衝撃を受けたというのです。
思わず私は、
「さすがは高専の先生ですね!」
と叫んでしまいました。
高専は勉強が厳しいということがありますけれども、だからこそ、専攻科に進学した人が有名国公立大学に編入学したり、成績がそこそこでもいわゆる一流企業に就職が良い、といったメリットがある、ということなんですね。
一言で言えば、高専は高校ではないわけで、エンジニアを養成するための養成機関なんですよね。
大学の場合は大学に入学してから専門的な勉強をスタートしますけれども、高専の場合は中学校を卒業してすぐに、社会人になってから使い物になるような、即戦力のある人を短期間に養成しようとするわけですね。
つまり工業の分野の専門家をプロとして育てようとすることなわけで、そこにはモラトリアム期間という発想は無いわけですね。
普通高校に進学するというのは、まだ専門的な勉強をしていないわけですから、モラトリアムとしての、社会人デビューの猶予期間、ということなのですね。
中学校の延長線上が、普通科の高校だということですね。
中学校では部活動がとても盛んですから、勉強が中心なのかそれとも部活動が中心なのか、どっちだかわからないような人がたくさんいるわけですね。
だから普通科の高校だと、文武両道などということを言って、まるで部活動のために高校に行っているみたいな人がいたりするわけですね。
私立高校はそこのところを突いて、主に部活のために活躍する人を合格させて入学させたりしてるんですね。いわば、学校法人のクラブチームですね。
過去の塾生にもいましたけれども、サッカーが中心とか野球が中心とかあるいはバレーボールが中心とか、部活動が中心になっている進学というのがあるわけですね。
そういう、まるで普通科の高校のような感覚で高専を進学先として考えると、今更ながら、高専というのは普通科の高校とは全く別なんだなということに気づかされるわけですね。
その設立の目的は、 あくまでも、できるだけ短期間で社会人として使い物になる技術者を 育てあげようということですね。
しかも工業高校では甘っちょろいので、もっとレベルの高いエンジニアとして、 優秀な中学生を囲い込んで、叩き上げて行こうとするわけですね。
県立高校の入試の日には説明会と称して受験ができないようにしてしまいますからね。
もう後戻りはできないんだという意思を確認するのですね。
そういう覚悟で入学したはずの学生たちですから、部活動などというものは、、もちろん、趣味のレベルに決まってるわけですね。
本業がおろそかになって、趣味に本気になっている、などということは、どう考えてもおかしいわけですね。
部活動の位置付けが元々とても曖昧だなと私も思っていましたので、 高専の先生と同じように、勉強の内容が大人で言うところの仕事にあたるのであって、部活動などというものはただの趣味にすぎない、ということをはっきりさせた方がいいと思います。
中学校や高校でその辺りがぐちゃぐちゃになってしまっているのは、元々中学校の先生達がボランティアで部活の顧問や監督を引き受けているということにルーツがあるわけで、中学校の先生の無料奉仕が根底になっている部活動というものは、世界的に見てもほとんど日本だけらしい、ということを考えると、その異常性を議論した方がいいんじゃないかと思います。
文部科学省が、オリンピック選手を養成するのと同じように、勉強についても勉強のオリンピック選手を育てていきたい、と言っているのですから、勉強のプロとスポーツのプロと、はっきりと分けた方がいいんじゃないかと思います。
体を動かしたほうが頭の働きが良くなるということがありますけれども、 それは程度の問題で、勉強に支障が出るほど体を動かしたのでは、本末転倒なわけですね。
要するに優先順位、中心が何で、中心じゃないものは何か、ということですね。
今までの部活動は、そこがものすごく曖昧だったのですね。
だから、高専に入ったのに、「趣味、ですか?」と、衝撃だったりするのですね。
私も、塾生に言いたい。
部活は、ただの趣味ですよね?
で、本業は何なのですか?と。