ひたちなか市の学習塾・個別指導塾・進学塾 受験予備校常勝の塾長の吉村仁です。
将来は医者になるんだというような明確な将来の目標がある場合は別ですが、別に医者になろうと思わないと言うように、明確な将来の目標がないほとんどの人の場合、それでも大学に進学することを考えると 、「文系でも理系でもどっちでもいいや」という風に思いがちだと思いますが、できれば理系の国公立大学を想定しておけば、良いことがたくさんあるのです。
どういうことかと言いますと、大学に進学することを考えるとまず文系とか理系とかどっちに進むのかということが高校では問題になるわけですけれども、文系の教科で言う英語と社会という教科について言えば、そんなに頭の良い悪いというよりも勤勉にコツコツ勉強を続けていくということができていればなんとかなる教科だといえます。ぶっちゃけ、ある程度以上の暗記力があればある程度のレベルまでは行けるわけです。もしも出来が悪いとするならば、それはそもそも勉強の全体量が足りなすぎる、 あるいはそもそも勉強に慣れていないので暗記力記憶力そのものが鍛えられていないということに由来するんですね。ですからある程度まともな勉強さえすれば英語と社会という教科の特性上、ある程度のレベルにまでは行けると言っていいと思います。
一方、理系の教科で言うと数学と理科が必要になってくるわけですが、数学も理科もただ記憶しただけでは得点につながらない場合が多いと思います。 じっくり考える、とことん悩む、そういうことをしていかないと数学は 得意になれない。
受験勉強あるいは学校のテストで点を取るための勉強のことを考えれば、能率が良い勉強、効率が良い勉強というものが必要になってきますが、数学が得意になるためには「悩む考える」ということがどうしても必要になると思います。悩む考えると言ったことはある程度の時間や思考力を必要としますから「簡単に楽に」とは行かないわけです。能率とか効率しか考えていないと数学が得意になることはないでしょう 。
数学が苦手だと言っている人は能率とか効率とかを重視しすぎている傾向が強いのだと思います。 数学が得意な人というのは論理的なことを考えることが楽しい人、あるいは難問にぶち当たってそれを突破する喜び、つまりパズルを解いた時みたいな快感を知っている人で、ちょっとマニアックなところがある人なのだろうと思います。そういうところがなければ数学また物理を代表とするような理科が得意になるのは難しいと思います。数学や物理などの問題に取り組んだり問題が解けることは快感で楽しいということが分かっていない人は、数学と理科が得意になることはないでしょう。
実は頭を使うというのはちょっと苦しい部分がありますから、できれば「考えない」ような勉強を誰でもやりたいのだと思います。頭を使うこと自体はちょっと苦しみを伴うのです。だからただひたすら覚えさえすれば良いというような、能率とか効率が良い勉強だけをして、できるだけ楽をして合格するという結果が欲しい場合が多いのです。 だから数学や理科は苦手だという結果になりやすく、数学や理科が苦手なので私立の文系を選ばざるを得ない高校生が大多数になるんだと思います。 本当は記憶することも痛みを伴うわけですけれども、左脳を酷使して悩んで考えまくるよりは暗記の方が苦痛が少ないのです。
実際、左脳を使いすぎると、うつ病のような精神状況に陥りやすいということも言われますから、数学や理科のような悩んで考える教科が得意な人というのは右脳のイメージ力を駆使しているんだと思います。論理的な教科であるといいながら感覚的な要素が実は非常に強い人が得意になりやすいということなんですね。脳みそをバランスよく使っている人が苦痛が少なく、その結果として得意になりやすく、左脳ばかりの脳みその使い方が下手くそな人が苦痛が多く結果として苦手になりやすいということだと思います。
誰でも、できれば「できるだけ考えない勉強」がしたいので、 脳みその使い方が上手な人以外は、 覚えて覚えて覚えまくればなんとかなる英語や社会といった教科に依存しようと考えるわけですね。そうすると英語や社会と言ったいわゆる文系教科に依存して、数学や理科といった、いわゆる理系教科を切り捨てることになりがちです。 だから私立の文系の大学 を志願する人が 多くなるのは当たり前の事なんですね。
するとどうなるかと言うと、日本全国高校生は皆同じように考えるわけですので、私立の文系の大学の競争倍率が跳ね上がるということになります。いや厳密には、ほとんど誰も聞いたことがないような大学というのもありますので、ほとんど誰も聞いたことがない大学に行きたい人はほとんどいませんので、そういう知名度が全くない大学の競争倍率は跳ね上がることはないのです。誰も知らない=誰も希望しないということですから。するとどうなるかと言うと、知名度が高い誰でも知っているような私立の文系の大学に日本中から殺到することが起こります。
数学や理科といった理系の教科をはやばやと捨ててしまったので、誰でも知っている=誰でも希望する大学に集中することになるのですね。
合格するだけでも競争が激しい。それだけではなくて 就職する時つまり卒業した後も競争が激しい、 そうするとその中でのポジショニングがうまくできなくて、結果的に、頑張った割にはその見返りがあまりないということになりがちです。
本人としてはものすごく頑張ったつもりなのに、その頑張った結果があまり良い結果にならないということでは嫌になってしまいますよね。
じゃあどうすればいいのかと言うと、そもそも数学や理科といった理系教科を捨てなければいいのです。 数学が得意理科が得意という状況を高3まで続けることができれば、そもそも理系の大学に進学することができるだけではなく、5教科が一次試験では必要になる国公立大学の文系の学部にも進学できるということになります。つまり結果として、私立の理系の大学、国公立の理系文系の大学、そしてもし本人が望むものならば私立の文系の大学さえも選択肢に入れることができます。つまり大学受験で選ばれる側ではなくて自分が選ぶ側になれるということです。この違いは大きいですよね。
実際東大レベルの人は文系でも数学がものすごくできたりします。また逆に東大レベルの人であれば理系でも英語がものすごくできたりします。
文系とか理系とかという区別は志願先進学先の区別 ではありますが、 勉強している段階では文系とか理系とかあまり区別しない方が良いということですね。目指す状況としては文系なんだけれども数学を得意にする。理系なんだけれども英語を得意にする。要するにどの教科もできるだけ捨てないようにする、 そういうことが、大学受験で選別される側になるのか自分が大学を選ぶ側になるのか、優位性を圧倒的に決めてしまうのですね。
そうなるためには高校1年生などできるだけ早い段階で将来の進学先が文系の大学だろうが理系の大学の学部だろうが好きなところに進学できるように数学も得意になっておく必要があります。大学受験が近づいてきてからスタートしたのでは時間切れになってしまう危険性があるからです。中学3年分の内容といわゆる進学校の大学受験を想定した高校3年分の内容は実は3倍以上のギャップがあると言われますから、スタートが遅すぎることは致命傷になってしまいます。
理系の学部の方が競争が激しくなくて、しかも国公立大学の理系の学部となればさらに競争がゆるくなります。もちろんその受験者同士ではレベルが高い同士の戦いだからシビアだということはありますけれども、例えばランクを下げて高いレベル同士の戦いを避けるという選択肢もあるのです。
自分から不利な将来に進んでいくよりも大学入試の段階で、もあるいは卒業後の就職先でも、競争が少ないが故に希少価値がある、つまりポジショニングが有利になりそうな国公立大学の理系を想定する。 例えば結果的に文系の大学の学部に進学することになったとしても一見無駄に思えた数学の勉強が 無駄になることはないのです。
そのためには、中学生の時から、高校に入ってから将来の進学就職先が文系だろうが理系だろうが、数学や数学の能力が必要になる物理といった理科の科目も可能な限り捨てない方がいいですよ、ということは知っておいた上でそういう対策をしておいた方が良いということだと思います。
中学生のうちは教科まるごと捨てるなどということはありえませんが、高校生になってからも出来る限り教科まるごと捨てない方がいいですよ、ということですね。 数学も捨てない方が有利ですよ、というわけです 。
ということで、理系の国公立大学を想定しておくと、良いことがいっぱいありますよという話でした。