ひたちなか市の学習塾・個別指導塾・進学塾 受験予備校常勝の塾長の吉村仁です。
2020年度から小学校ではプログラミングと英語が必修化されますね。
ICTの推進も国策になっていますね。
そこで問題なんですが、小学生というのは生まれてから10年ちょっとしか生きていないわけです。
しかも言葉そのものが喋れるようになってからは、10年も経ったかどうかという状況なわけです。
日常生活に十分な程度の言葉は喋れるようになっているのでしょうけれども、文字に書いたり考えをまとめたりすることができるようになっているのかと言うと、まだ不十分な状況だと思われます。
だから幼稚園から小学校にかけて、数字・文字・漢字といったものを読み書きできるように訓練していくわけで、
外国人の場合は、その段階が不十分なので、日常生活程度の会話はできるようになったとしても、読み書きがなかなかできるようにならないということがあるわけです。
日本人ではありますけれども、小学生というのは、外国人のそういう状況に近いとも言えます。
中学受験・高校受験・大学受験と、試験というのは基本的にペーパーテストですから、読む書くということが基本になるわけですが、その基本が作られるのは小学校です。
小学生にとって、漢字練習、漢字を覚えるというのは、なかなか大変なんですけれども、
小学生のうちに、その大変な漢字を練習する、漢字を覚えるということを、ちゃんとやっておかないと、中学生以降になってから文字がまともに書けない、まともに読めないということにつながってくるので、
実は小学生のうちの漢字練習をどれだけ行ったのかということが、中学以降の勉強そのものがどれだけできるようになるかということに、直結してくると思います。
つまり、小学校の段階で一番大事な教科は国語であって、 漢字を覚える、つまり言葉を覚えるということ、それを自分の手で実際に書いて勉強するということが最も必要なことだと思います。
そういう、最も大事だと思われることをおろそかにして、タブレット端末を指で触るだけとか、そんなことばかりしていると、根本的な言語能力が駄目になっていくのではないかと思います。
筆記具を手で持って手を動かしながら文字を書くということは、基礎的な脳の訓練になり、人間の進化の段階からも、避けられない段階だと思います。
電子黒板とかタブレット端末とか、そういったことばかり注目されていますが、それは産業界の都合、つまりもっともらしい理屈をつけることによって大量に販売することができるからであって、
「個体発生は系統発生を繰り返す」というダーウィンの言葉ではありませんが、人類の進化の歴史を辿って行かない限り、突然の進化などというものはありえないのだと思います。
日本人として学ぶべきことを段階を追って順番に学んでいかなければ、子ども個人の進化は難しいと思います。
そういうわけで、母国語である日本語が全くダメである状態なのに、中途半端な英語の日常会話を覚えたとしても、それは逆効果になるだけだと思います。
プログラミングにしても同じことで、論理的な思考力をつけるのだということですが、そんなものは日本語の語彙力がなければ思考そのものができないわけで、論理的な思考自体は国語の読解とか算数の勉強によって形成されるはずです。
つまり、プログラミングで論理構成力をつけるなどというのは、とってつけたような内容だということになります。
早い話が、産業界の意向つまり大量に販売するための理由をつけるということが、今回の学習指導要領の改訂の本質だと思います。
あるいは、多くの人が目新しさに納得感を感じるように作られた内容だと思います。
本質でいえば、小学生の段階ではまず国語、読解力や漢字練習、それを踏まえた上での算数で、十分に論理構成力も思考力も形成される、というのが今まで通りで十分であって、
それをおろそかにしてプログラミングだの英会話だのと言っても、オカシナ内容だと思います。
本気で英語力をつけるのならば、日本語が使えない状況に追い込んでやれば一気に英語力はつくと思います。
外国語の習得には母国語である日本語の能力がまずは必要で、小学生の段階では、日本語の能力を高めることが大事だと思います。
その後の勉強すべての基礎になるからです。
ということで、受験予備校常勝は、小学生の国語指導を今後も徹底して参ります。